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家族の力を結集して、人気の宿へ

塩川:再び旅館業をはじめた時は、どのような状況でしたか?

日野:「山荘 ゆむたの森」は、お子様の受け入れはお断りして、落ち着いた空間にしました。はじめた頃は、口伝えでぱらぱらとお客さまに来ていただいたので、遊び半分で経営していたのですが、福岡にある文榮出版社の編集長がテレビの番組を持っておりまして、「新しく出来た宿をぜひ取材させてくれないか?」とお声をいただいて、取材に来ていただいたのです。

塩川:テレビの取材があったのですね?お客さまからの反響はいかがでしたか。

草屋根の宿 龍のひげ/別邸 ゆむた

日野:その番組は深夜番組なので、お客さまはそこまで増えないだろうと思っていたら、放送の次の日からどんどん電話がかかってくるようになりました。さらに、編集長から、ガイド本に1ページ分掲載していただけるというお話も頂き、それを見てまた次々とお客さまが来られるようになったのです。夫婦でぼちぼちやればいいと思っていたものが、だんだん忙しくなってきたのです。

塩川:そのときの宿のお部屋の数はいかがだったのでしょうか。

日野:お部屋は5部屋のみで、最大18様ほど収容できるという規模です。お風呂が2つしかなく、食事処も八角形のテーブルで、最大で7席しかありません。当時はまだ温泉ではありませんでしたので、隣の土地を買いまして一発勝負で掘ってみたところ、温泉が出たのです。結構な量が出ましたので、露天風呂を作ろうということで、3つの貸切り露天風呂を作りました。これがまた当たってさらにお客さまから好評いただくようになりました。当たるのはいいのですけど、本当に休みもなく働かなくてはいけないのです。

塩川:おやすみが取れないほどお忙しくされていたのですか?

日野:その頃はパートさんを募集してもなかなか来ませんし、掃除は家内ともう1人のパートさんでやっていたのですが、間に合わないのです。経費がかかりますが、メンテナンス会社を入れなければ回っていかない状況だったので、嬉しい悲鳴かもしれませんが、我々にとってはきつかったですね。

塩川:最初は「山荘 ゆむたの森」でぼちぼちとやっていたけれども、メディアに取り上げられたことでブームが到来し、温泉掘削に成功してさらに話題を呼ぶようになったのですね。

草屋根の宿 龍のひげ/別邸 ゆむた

日野:当時はちょうど露天風呂ブームで、テレビや旅行雑誌でもたくさん取り上げられていました。メンテナンス会社も「他の旅館にはお客さんがいないのに、なぜここだけ毎日満室なのか」ということを言っていましたが、それはスタッフが良いということもあります。家内のサービスは本当にすごく良くて、おそらくスタッフはその姿をみて同じようにやってくれているのだと思います。

塩川:お忙しい日々が続いていたと思いますが、そこから「草屋根の宿 龍のひげ」を建てるに至ったきっかけとはどのようなものだったのでしょうか。

草屋根の宿 龍のひげ/別邸 ゆむた

日野:当時、息子が湯布院にある「山荘 無量塔」へ料理の修行をしに行っておりました。そこで相当頑張って調理場の2番手、3番手ぐらいのところまでいったのです。それくらい鍛えていただいて、こちらにはもう帰ってこなくてもいいと思っていたのですよ。しかし、息子は帰ってくると言いました。そうは言っても、「山荘 ゆむたの森ではそんなにお給料も出せませんので、「山荘 ゆむたの森の上に位置する土地で新たな宿泊施設を建てようと考えたのです。金融機関にも恵まれましたし、後継者もいるということで決断しました。

塩川:ご子息様も奥様もやる気があって、導かれるようによい土地も見つかり、少しずつ路線を変えていこうという感じになっていくのですか。

日野:その頃から「離れ」がブームになりました。離れで露天風呂付きが当たり前でしたので、それならばそうしようと思いました。しかし安くは売りたくなかったので、やるのであれば徹底的に料理やおもてなしにこだわることを決めました。そして、これは間違いなくいけるなと思いましたね。

塩川:「草屋根の宿 龍のひげ」は、日野社長のこだわりと奥様のおもてなし、ご子息様の本気の料理と、家族の総力結集で出来上がったのですね。

草屋根の宿 龍のひげ/別邸 ゆむた 社長 日野 信介

草屋根の宿 龍のひげ/別邸 ゆむた 社長

日野 信介

昭和34年生まれ。21歳で結婚し、妻の実家である別府の旅館で働き始める。32歳で地元・湯布院に戻り林業へ転身し、そこで伐採した木材を使って「山荘 ゆむたの森」をオープン。その後、改築を進めて2012年に「草屋根の宿 龍のひげ」、2014年に「別邸 ゆむた」を完成。

Kusayanenoyado Ryunohige / Bettei Yumuta

Kusayanenoyado Ryunohige / Bettei Yumuta

大分県 > 湯布院

湯布院の森の中に隠れ家のように佇む「草屋根の宿 龍のひげ/別邸 ゆむた」。それぞれ趣の異なる10室の離れは、くつろぎの時を演出します。粋をつくした料理や、心あたたまるサービスで、訪れる多くの人から愛される宿です。