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第2章 歴史に学び作り上げた「北海道ホテル」

森のスパリゾート 北海道ホテル

塩川:メディアに携わっていた期間は、何年くらいになるのでしょうか。

林:メディアに携わりながらレストランの常務をしたり、「十勝千年の森(世界で最も美しい庭とも評される、勝毎関連会社が運営するガーデン)」の社長をしたり、北海道ホテルの取締役もしていましたが、昨年の4月まではずっと新聞社にいたので、16年間ですね。

塩川:林さんの「時間」には、メディアがあって、地域や人があって、ビジネスも宿も「千年の森」もあったんですね。勝毎の事業の広がりを知っていくうちに、手がけていらっしゃる事業での地域貢献と自社課題の解決をされていることがわかります。例えば、新聞は紙をたくさん使うのでカーボン・オフセット(削減の努力をしても減らせない温室効果ガス排出量を、他の場所での排出削減・吸収量で埋め合わせること)が必要だということで生み出されたのが、「十勝千年の森」ですね。

林:「十勝千年の森」は父が作り上げたものなので、構想のスタートは26年前、1992年です。その時から、森や自然の大切さをより意識していたのだと思います。そしてここ北海道ホテルは、同時期に当時「北海館」と呼ばれていたホテルを買収。この街に残る豊かな森を守るため、ホテルを引き継ぎました。誰かに買われてしまったら、この森が伐採されてしまうかもしれない。木は育てるのに100年かかります

塩川:地域に根ざした新聞社だからこそ、守っていかなければいけない、という意思も反映した事業展開となったんですね。

森のスパリゾート 北海道ホテル

林:ビジネスのことだけを考えれば、木を伐採して建物を増やして、客室数を増やせばいい。しかし、海外にはその土地の文化や自然に根ざした魅力的なホテルが多いんですね。父も、そういうホテル文化を作りたかったからこそ「北海道ホテル」という名前をつけたんです。赤レンガをメインデザインにした北海道ホテルができた後、帯広駅から南側、ホテルまでの道には赤レンガの建物がたくさん増えているんですよ。そうやってデザイン化されたひとつの地域らしさ、自然のシンボルマークを作ると、地域の人が「あれ、いいね」と感じてくださる。そうやって景観美の良い街づくりがされていくんだと思います。

塩川:先ほどの話にもありましたが、北海道ホテルに伺ってみて、レンガ調でここまで贅沢にデザインされていることに驚きました。十勝のレンガということですが、どんなデザイン思想なんでしょうか。

林:自然素材を使うのがもの凄く得意な建築家集団「象設計」と出会ったんです。そこの代表と「北海道のホテルってなんだ?」と考えた時に、北海道庁の赤レンガを思いついたそうです。父の言葉ですが、「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」と。やはり歴史を深掘りすると非常にいいネーミングやデザイン、未来が見えてくるんですよ。かつ、デザインはアイヌ模様。これも歴史ですね。北海道は今年で命名から150周年を迎えますが、名付け親の松浦武四郎はアイヌを理解し、非常に大切にしたと伝えられています。父はこの歴史を知っていたので、アイヌ模様を取り入れ、北海道らしい赤レンガを取り入れ、十勝の自然素材や木材をたくさん取り入れているということなんです。

森のスパリゾート 北海道ホテル

塩川:なるほど。建物もレンガの他に、木材も北海道産なのですね。

林:だからこそ、変わらない良さがありますよね。歴史や時が積み重なれば重なるほど、この雰囲気にも味や重厚感が出てきます。

塩川:ネーミングも「北海道ホテル」ですし、北海道を代表するようなホテル、その旗印になる覚悟で宿の運営に本格参入されたということですね。

森のスパリゾート 北海道ホテル 取締役社長 林 克彦

森のスパリゾート 北海道ホテル 取締役社長

林 克彦

1975年、北海道帯広市生まれ。大学卒業後にカナダ留学をしたのち北海道に戻り、ホテル業以外にも様々な職種を経験。「北海道ホテル」は1994年に命名され運営開始。2015年「森のスパリゾート 北海道ホテル」に改名。2009年には大雪富良野から十勝エリアに広がる8つのガーデンを連携させ「北海道ガーデン街道」を立ち上げる。2017年に株式会社北海道ホテル取締役社長に就任し、北海道ガーデン街道協議会、とかち帯広ホテル旅館組合会長、帯広観光コンベンション協会副会長も務める。

Spa Resort in the Forest Hokkaido Hotel

Spa Resort in the Forest Hokkaido Hotel

北海道 > 帯広・十勝

JR帯広駅から車で5分。美しい森の緑に囲まれて佇むのが、森のスパリゾート 北海道ホテルです。自然・食・温泉など、十勝の天然の恵みが詰まったホテルで、十勝ブランドをご体験いただけます。