Welcome to Relux

「心のふるさと」をつくる

塩川:大学を卒業されて社会人になるときには、どんな業界を見据えて就職活動をされたのですか?

久保:旅館を見据えていましたね。新卒で業務用の食器卸企業に就職したのですが、それは色々な旅館やホテルの裏側を見たかったからです。就職から1年が経った頃に別邸 仙寿庵をつくるということで退職したのですが、ある種、先を見据えて就職をしました。

塩川:スキーによって「やり続ける」「目標を持つ」ことの大切さに気づかれたということでしたが、旅館との関わりというのはいつ頃から考えられていたのでしょうか。

久保:小さい頃から両親には旅館を継ぐのだということを言われていたのですが、そのときにはそこまで継ぎたいと思っていなかったのです。しかし、スキーを続けさせてくれたという親への感謝がありましたし、中学生の頃からスキー競技のために民宿や旅館、ホテルなど色々な宿泊施設に泊まってきたことも大きかったですね。民宿へ行けば人の温かさや土地ならではの良さがありますし、ときには世界のホテルやリゾートも見ることができる。そうしているうちに、自分が見てきたものを旅館に落としこんで「心のふるさと」をつくりたいと思うようになったのです。

塩川:スキーを続けさせてくれたご両親への感謝があり、また、競技を通してさまざまな宿や地域をまわられたことが根底にあって、旅館を継ぐ決心をされたのですね。

別邸 仙寿庵

久保:中学生のときに、東京に住んでいる親戚のお兄さんに「谷川岳はすごい、これは宝だよ」と言われたことがありました。その時は言葉の真意がまったく分からなかったのです。川があって山があって谷川岳があって、四季のうつろいがある。当時の私にとって、それはごく当たり前の風景だったのですが、そのお兄さんに言われたひと言はずっと頭に残っていました。当時、「谷川岳に手が届きそう」というキャッチフレーズを掲げていた「旅館たにがわ」へは、この山を見るために旅館へお越しになるお客様が大勢いらっしゃいました。両親も、「谷川岳はすごいものだ」と言っていたのです。しかしそうしたことは全く意識していませんでしたし、社会人になってこの地に戻ってきて、お客様から「谷川岳に登りに来た」、「景色がいいですね」と伺ったときに、あの時お兄さんが言っていたのはこういうことなのだなと思いましたね。この自然、環境、すべてがあってお客様に来ていただけるのだということに気づいたのです。

別邸 仙寿庵
別邸 仙寿庵/株式会社旅館たにがわ 常務取締役 久保 英弘

別邸 仙寿庵/株式会社旅館たにがわ 常務取締役

久保 英弘

1971年、群馬県みなかみ町出身。幼少期よりスキーを始め、2001年にはフランス・バルトランスで行われた世界選手権とスイスで行われたワールドカップに出場。大学卒業後、食品卸の会社に入社。退職後、旅館業を継ぎ現職。

Bettei Senjyuan

Bettei Senjyuan

群馬県 > 水上・月夜野・猿ヶ京・法師

群馬県、みなかみに佇むルレ・エ・シャトー加盟の宿。美しい自然、しつらえ、湯、食…そのすべての融合を愉しめる一軒です。