登録有形文化財 竹村家本館

明治35年、尾道市にかかる渡瀬橋のかたわらにオープンした洋食屋「竹村家」。 大正の時代に旅館へと姿を変え、長い歴史の中で尾道の料理旅館として愛され続けています。 竹村家本館は、主屋・歴史の情緒を感じる門・塀まで 登録有形文化財に指定された特別な旅館。 かつての文学や映画「東京物語」にも登場した館内に足を踏み入れれば、 ノスタルジックな雰囲気に包まれます。 お部屋へと続く廊下は、磨き上げられ、美しい木の艶を宿しています。 磨くことができるのは宿の主人だけーー。そこには、お客様への特別な想いが込められています。 数寄屋造りの5室は、尾道水道に面し、かつての職人の技が随所で光る和の空間。 窓を開ければ、尾道の海風が穏やかに吹き入り、波のささやきが聞こえてきます。 床の間や床脇、障子、天井。その細やかなデザインが1つの空間にしっくりと収まっているのは、 きっと、かつての匠が成した技の賜物なのでしょう。 お食事は、瀬戸内の旬の素材を吟味し、特製の器に美しく盛り付けられます。 季節ごとの彩りを添えたひと皿には、先代の教えが引き継がれた繊細な味付けを。 どこか懐かしく、あたたかい。そんなお食事を、移りゆく海の姿と共にご堪能ください。 有形文化財に泊まるその1日は、きっと心に刻まれる旅の一幕となるでしょう。 海のすぐそばで、尾道の歴史にそっと身を置いてみませんか。