最終更新日時2024/05/05

北陸新幹線が延伸され東京〜敦賀間を一気に移動できるようになった、というニュースは2024年を賑わせた話題の一つですね。このニュースを受けて、「敦賀に行ってみたい!」「敦賀には何があるのだろう?」と思った人は多いはず。敦賀は明治から昭和初期にかけてヨーロッパ諸国との交流の拠点になっていた港町であり、歴史的に重要な遺構や建物も多く残っています。今回はそんな敦賀の歴史や文化に注目し、20ヶ所の観光スポットを紹介していきます。

※記事の最後に、紹介した観光スポットをまとめたマップを記載しておりますので、ぜひご活用ください。

敦賀の歴史が学べる観光スポット9選

1.敦賀赤レンガ倉庫

敦賀赤レンガ倉庫
出典:敦賀観光協会公式サイト

「敦賀赤レンガ倉庫」は外国人技師の設計によって1905年に建てられたレンガ造りの建物。建設当時は石油貯蔵用の施設として使用されていた施設で、2009年には北棟・南棟・煉瓦塀が国の有形文化財に登録されました。現在では明治から昭和にかけての敦賀の町並みを再現した資料館や、敦賀ならではの料理がいただけるレストランなど、歴史もグルメも楽しむことができる観光スポットです。

名称 敦賀赤レンガ倉庫
住所 福井県敦賀市金ケ崎町4番1号
サイト https://tsuruga-akarenga.jp/

2.人道の港敦賀ムゼウム

人道の港敦賀ムゼウム
出典:敦賀観光協会公式サイト

「人道の港敦賀ムゼウム」は敦賀港の歴史を紹介する資料館。敦賀港は古来よりヨーロッパとの交流の玄関口であり、大正から昭和初期にかけてポーランド孤児やユダヤ人難民が上陸した日本唯一の港です。資料館の外観は、大正から昭和初期の間敦賀港に実際にあった建物を再現した造りになっており、館内ではシアターやアニメーションなどを使って敦賀港の歴史を楽しく学べる工夫が凝らされています。

名称 人道の港敦賀ムゼウム
住所 福井県敦賀市金ケ崎町23-1
サイト https://tsuruga-museum.jp/

3.金ヶ崎城跡

金ヶ崎城跡
出典:福井県観光協会公式サイト

「金ヶ崎城跡」は1570年に織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍との間で起こった「金ヶ崎城の戦い」の際に朝倉方の拠点となっていた城跡。この戦いまでは織田方についていた浅井氏でしたが、織田軍が金ヶ崎にて朝倉攻めを実行すると突如織田方を離反して朝倉方に鞍替えします。浅井・朝倉軍から挟撃されることとなった織田・徳川連合軍は明智光秀を殿として危険な撤退戦を敢行。この撤退戦は「金ヶ崎の退き口」という呼び名で有名です。

名称 金ヶ崎城跡
住所 福井県敦賀市金ケ崎町1
サイト https://www.fuku-e.com/spot/detail_1006.html

4.敦賀市立博物館

敦賀市立博物館
出典:敦賀観光協会公式サイト

「敦賀市立博物館」は、国の重要文化財である「旧大和田銀行」の建物を再利用した博物館。「大和田銀行」は敦賀の薬屋の子として生まれた大和田宗七が創業した銀行で、低金利での貸し出しや当時まだ主流ではなかった電話の採用を積極的に行ったことで順調に業績を伸ばしていきました。現在「敦賀市立博物館」となっている建物は最後の本店建物といわれており、終戦後は三和銀行、福井銀行の建物としても利用されています。

名称 敦賀市立博物館
住所 福井県敦賀市相生町7-8
サイト https://tsuruga-municipal-museum.jp/

5.敦賀鉄道資料館

敦賀鉄道資料館
出典:敦賀観光協会公式サイト

「敦賀鉄道資料館」は敦賀の鉄道の歴史について学ぶことができる資料館。建物の外観はかつて敦賀にあった金ヶ崎駅を再現したもので、館内では敦賀の鉄道の歴史を紹介する資料や模型などが展示されています。敦賀は古来より大陸やヨーロッパとの交流の玄関口としての役割を担っていたため、1882年に日本初の鉄道の4路線の1つとして京都ー敦賀間で線路が作られました。そんな歴史ある鉄道の歴史について、ゆっくり学んでみてはいかがでしょうか。

名称 敦賀鉄道資料館
住所 福井県敦賀市港町1-25
サイト https://www.city.tsuruga.lg.jp/about_city/cityhall-facility/shiyakusho_shisetsu/gaibushisetsu/tetsudoushiryoukan.html

6.武田耕雲斎等の墓

武田耕雲斎等の墓
出典:敦賀観光協会公式サイト

「武田耕雲斎等の墓」は幕末の時代に過激な尊皇攘夷派として活動していた「水戸天狗党」の中心人物である武田耕雲斎が眠っている墓所。水戸天狗党は1864年に筑波山で挙兵し、「天狗党の乱」を起こしました。乱は幕府によって鎮圧され、結果353名の天狗党員が敦賀で処刑されました。道路を挟んで向かいにある松原神社の境内には、捕縛された天狗党員が監禁中に過ごしたとされるニシン蔵が残っています。

名称 武田耕雲斎等の墓
住所 福井県敦賀市松島町
サイト https://tsuruga-kanko.jp/spot/history_culture/takedakounsai-grave/

7.柴田氏庭園

柴田氏庭園
出典:敦賀観光協会公式サイト

「柴田氏庭園」は江戸時代に小浜藩主の命を受けた敦賀の豪農・柴田権左衛門が造った屋敷で、別名「甘棠園(かんとうえん)」とも呼ばれています。庭園は「敦賀一の名峰」と称される野坂山を借景とした池泉庭園で、建物は簡素な書院造りになっていることが特徴。江戸時代には参勤交代時の休憩場所としての役割も担っていました。また屋敷の西側には大きなクスノキの木が植えられており、これは柴田家が鎌倉幕府を打倒した楠木正成の子孫であると名乗ったからだといわれています。

名称 柴田氏庭園
住所 福井県敦賀市市野々町1-18-2
サイト https://www.city.tsuruga.lg.jp/smph/sightseeing/culture/119000020230911.html

8.洲崎の高灯籠

洲崎の高灯籠
出典:敦賀観光協会公式サイト

「洲崎の高灯籠」は、1802年に建てられた現存する日本海側最古の石積み灯台。灯籠が建っている地域はかつて「洲崎の浜」と呼ばれており、当時洲崎で船問屋を営んでいた庄山清兵衛が邸宅の一角に石造りの高灯籠を建てました。このことから、別名「庄山の高灯籠」とも呼ばれています。現在高灯籠は福井県の史跡に指定されており、港町・敦賀の歴史を物語る重要な遺産の一つです。灯籠の前には敦賀港が広がっており、訪れればきっと港町の風情を感じられるでしょう。

名称 洲崎の高灯籠
住所 福井県敦賀市川崎町2
サイト https://www.city.tsuruga.lg.jp/smph/sightseeing/culture/minnanobunkazai/suzakinotakatoro.html

9.深坂古道

深坂古道
出典:敦賀観光協会公式サイト

「深坂古道」は敦賀市と滋賀県西浅井町を通っている古道。古来より越前・近江の国境を越える際の主なルートで、敦賀で水揚げされた魚介や塩などを畿内に運ぶ際に利用されていました。笠朝臣金村がこの地で詠んだ歌が万葉集に残っていることや、大河ドラマの主役になっている紫式部が父に同行してこの道を通り、歌を残したことでも有名な場所です。山間にあるスポットですが、歴史好きならば是非この地を歩いてみてはいかがでしょうか。

名称 深坂古道
住所 福井県敦賀市追分
サイト https://tsuruga-kanko.jp/spot/history_culture/fukasaka-kodo/

敦賀の文化が学べる観光スポット4選

1.みなとつるが山車(やま)会館

みなとつるが山車(やま)会館
出典:敦賀観光協会公式サイト

「みなとつるが山車(やま)会館」は、敦賀の伝統的なお祭りである「敦賀まつり」で使用される山車を保管、展示している施設。山車の巡行は長い歴史を持つ伝統行事であり、かつてあの織田信長も観覧したといわれています。山車は太平洋戦争の戦火でその多くが燃えてしまいましたが、残った3基を中心に現在計6基で毎年のお祭りを盛り上げています。敦賀のお祭りの雰囲気を肌で感じ取ることができるスポットです。

名称 みなとつるが山車(やま)会館
住所 福井県敦賀市相生町7番6号
サイト https://www.city.tsuruga.lg.jp/smph/about_city/cityhall-facility/shiyakusho_shisetsu/gaibushisetsu/minatotsuruga.html

2.紙わらべ資料館

紙わらべ資料館
出典:敦賀観光協会公式サイト

「紙わらべ資料館」は高木栄子先生が作った紙わらべの作品を展示している資料館。高木栄子先生は45歳のときに独学で人形の創作を始め、以来和紙人形作家として50年以上活躍した方です。館内で展示されている作品は、幼い頃に読んだ昔話や、地域に伝えられ続ける伝承遊び、四季折々の風物詩といった世界を紙わらべで愉快に表現しており、見るとついつい懐かしい気持ちになってしまうものばかり。また、建物自体も築160年以上の民家を利用したもので、非常に趣深いスポットです。

名称 紙わらべ資料館
住所 福井県敦賀市相生町13-14
サイト https://minato-tsuruga.jp/紙わらべ資料館/

3.泉(しみず)のおしょうず

泉(しみず)のおしょうず
出典:敦賀観光協会公式サイト

「泉(しみず)のおしょうず」はすでに廃線となったJR敦賀港線の線路脇にある湧水。この場所は戦国時代に農民たちによって発見されたといわれており、600年以上枯れることなく地域に住む人たちを支えてきました。伝統がある湧水であるがゆえに、付近の住民の中にはこの湧水しか飲まない人もいるようです。林の中で静かに湧き続けるその姿は、見ているだけでも心が洗われるような気分になるでしょう。

名称 泉(しみず)のおしょうず
住所 福井県敦賀市金ケ崎町8-10
サイト https://tsuruga-kanko.jp/spot/history_culture/shimizu-water/

4.日本海さかな街

日本海さかな街
出典:福井観光協会公式サイト

「日本海さかな街」は、敦賀湾直送の魚介を扱う水産業者を中心に約70店舗以上のお店がひしめく日本最大級の魚市場。敦賀湾で採れた新鮮なカニをはじめとするお土産が買えることはもちろん、食事ができるお店も多く入っています。また時間によってはマグロの解体ショーが開催されており、大きなマグロが包丁一本で捌かれていく様子を目の当たりにすることができます。

名称 日本海さかな街
住所 福井県敦賀市若葉町1丁目1531番地
サイト https://www.sakanamachi.info/

敦賀でお参りに行きたい神社・お寺5選

1.氣比神宮

氣比神宮
出典:福井県観光協会公式サイト

「氣比神宮」は「北陸道の総鎮守」と称される歴史ある神社。敦賀では「けいさん」という愛称で親しまれています。この神社のシンボルともいえる高さ11mの大鳥居は春日大社(奈良県)・厳島神社(広島県)と並ぶ「日本三大木造大鳥居」の一つ。境内には大鳥居以外にも、「氣比の長命水」と呼ばれる湧水がパワースポットとして有名です。

名称 氣比神宮
住所 福井県敦賀市曙町11-68
サイト https://kehijingu.jp/

2.晴明神社

晴明神社
出典:敦賀観光協会公式サイト

「晴明神社」は、平安時代に陰陽師として活躍していた安倍晴明を祀っている神社。戦国時代にこの地域で織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍との間で起こった「金ヶ崎の戦い」の際に戦火を免れ、それ以来晴明神社は防火の神社として地域から信仰を集めている神社です。安倍晴明はこの地で天文学や地文学の研究をしていたといわれており、拝殿には彼が陰陽道の研究で使用した「祈念石」が鎮座しています。

名称 晴明神社
住所 福井県敦賀市相生町8
サイト https://tsuruga-kanko.jp/spot/shrines_temples/seimei-shrine/

3.金崎宮

金崎宮
出典:敦賀観光協会公式サイト

「金崎宮」は金ヶ崎城跡の中腹にある神社。鎌倉時代末期、鎌倉幕府を打倒するために立ち上がった皇族の一人である尊良親王を祀るために1890年に創建されました。明治時代になり金崎宮を訪れた男女が「花換えしましょう」と声を掛け、桜の小枝を交換して想いを伝え合ったことから、金崎宮で花換えをした男女は将来幸せに恵まれるといわれており、縁結びの神社として有名です。

名称 金崎宮
住所 福井県敦賀市金ヶ崎町1-4
サイト http://kanegasakigu.jp/

4.西福寺

西福寺
出典:敦賀観光協会公式サイト

「西福寺」は、1368年に良如上人によって開かれた浄土宗鎮西派の寺院。徳川家康の次男で福井城主だった結城秀康の寄進によって書院が建てられた、徳川家にまつわるお寺でもあり、現在は御影堂・阿弥陀堂・書院などが国の重要文化財に指定されています。境内の書院庭園はなんと1400坪に及ぶ広さを誇り、まさに極楽浄土さながらの景色。紅葉の名所としても名高いスポットです。

名称 西福寺
住所 福井県敦賀市原13-7
サイト https://www.saifukuji.jp/

5.永賞寺

永賞寺
出典:敦賀観光協会公式サイト

「永賞寺」は、1591年に元々敦賀の地にあった永昌寺を当時の敦賀城主だった大谷吉継が現在の地に移転させて開いた寺院。大谷吉継は関ヶ原の戦いの際に西軍を率いた石田三成の親友で、彼も西軍に与し関ヶ原で壮大な切腹を遂げたといわれています。永賞寺は大谷吉継の菩提寺でもあり、多くの歴史好きから人気のあるスポットです。関ヶ原の戦いに参戦した時の彼はいったいどんな思いだったのか、そんなことを考えながらゆっくりお参りしてみてはいかがでしょうか。

名称 永賞寺
住所 福井県敦賀市栄新町11-20
サイト https://tsuruga-kanko.jp/spot/shrines_temples/eisyoji/

敦賀の絶景が楽しめる観光スポット2選

1.気比の松原

気比の松原
出典:敦賀観光協会公式サイト

「気比の松原」は日本三大松原の一つに数えられている景勝地。日本海を目の前に約1kmの距離に渡って広がる美しい松原は圧巻の景色です。聖武天皇の時代に海外から侵略者がやって来た際、彼らは気比の松原の広大な景色と無数のシラサギの姿を見てたちまち逃げ帰ったと言われています。夏場は海水浴場として多くの観光客が訪れる場所でもあり、レジャースポットとしても人気の観光地です。

名称 気比の松原
住所 福井県敦賀市松島町33
サイト https://tsuruga-kanko.jp/spot/nature/kehi-pine-park/

2.立石岬灯台

立石岬灯台
出典:敦賀観光協会公式サイト

「立石岬灯台」は敦賀半島の先端に建っている石造りの灯台。それまでの灯台は外国人が選地・設計・施工して造られていたのに対し、立石岬灯台は明治14年に日本ではじめて、日本人のみによる設計・施工で建設された灯台です。現在は無人化されている立石岬灯台ですが、昭和35年までは灯台で職員が暮らしており、空が暗くなった時に灯台に灯りをともしたり、灯台の整備を行っていました。現在、立石岬灯台は国の登録有形文化財に登録されています。

名称 立石岬灯台
住所 福井県敦賀市字立石エリアヶ崎
サイト https://tsuruga-kanko.jp/spot/history_culture/tateishi-cape-lighthouse/

敦賀周辺でおすすめの宿2選

sea-auberge shitsumi 海のオーベルジュ志積

sea-auberge shitsumi 海のオーベルジュ志積
出典:Relux | sea-auberge shitsumi 海のオーベルジュ志積
施設名 sea-auberge shitsumi 海のオーベルジュ志積
Reluxグレード CASUAL
住所 福井県小浜市志積15-6
施設の特色 ・かつて民宿や離れだった海沿いの3つの建物をリノベーションした宿
・波の音が穏やかに鳴り響く海沿いの立地
・若狭湾で獲れた魚介と旬の野菜を使った料理

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御食国若狭の海、食、文化を堪能する宿 若狭佳日

御食国若狭の海、食、文化を堪能する宿 若狭佳日
出典:Relux | 御食国若狭の海、食、文化を堪能する宿 若狭佳日
施設名 御食国若狭の海、食、文化を堪能する宿 若狭佳日
Reluxグレード CASUAL
住所 福井県小浜市阿納10-4
施設の特色 ・地域のシンボルだった宿をフルリノベーションしてオープンした宿
・若狭ぐしや若狭ふぐといった海の幸や地酒が名物
・絶景の外湯とフリーラウンジ

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敦賀の歴史と文化を感じよう

いかがだったでしょうか。敦賀は歴史や文化を感じられるスポットが盛りだくさん。今まで旅行中に歴史や文化について考えたことがなかった人も、是非この記事を参考にしながら楽しい敦賀旅行を送ってみてください。

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TOP画像出典:敦賀観光協会公式サイト